京都の紅葉のお寺の安楽寺は初夏もオススメ!青もみじと鹿ケ谷カボチャ

京都

京都で行楽といえばなんといっても春の桜と秋の紅葉。定番の行楽は楽しいのはいいのですが同時に混雑も付き物。そんな状況の中で、いつの頃から注目され今では定番になりつつあるのが、初夏に見ごろを迎える青もみじ。

今回紹介する安楽寺は普段は非公開でそもそも穴場的なお寺。青もみじ自体がまだまだ通の楽しみ方でもあり運が良ければ由緒あるお寺で青もじみを独り占めも可能で京都でゆっくり贅沢な体験ができます。

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そもそも青もみじとは

そもそも青もみじとは、どんな物かというと若葉の頃の生命力の強い新緑のもみじを愛でるという楽しみ方。

秋に紅葉するもみじは京都の景色を真っ赤に染めあげ艶やかな美しさがあります。その一方で初夏の若葉の頃のもみじは生命力にあふれ、青々として爽やかな美しさ。

紅葉の方は赤く色付いているのを期待して出かけて、いざ現地に着いた時にまだ見ごろを迎えてないとガッカリしてしまいますが、青もみじは葉が育っていれば見頃となるのでタイミングが早かったという事態は少なめで外れを引く確率が小さい行楽となっています。

青もみじは桜が終わるとすぐくらいに美しくなるので、行楽はいったん一区切りして、お休みという人も多く空白時期からスタート。そこから夏くらいまで楽しめるので紅葉より見ごろとなる時期も長いので客足が重なりづらいのも特徴。

さらに青もみじは一度行く気になってしまうと調べるのも簡単。紅葉が綺麗な場所は当然ですが青もみじも美しく秋の紅葉スポットがそのまま青もみじスポットに早変わりします。

青もみじと安楽寺

初夏の京都のイチオシ行楽の青もみじですがオススメのスポットが京都市左京区鹿ケ谷にある浄土宗系の安楽寺というお寺。

安楽寺は浄土宗の開祖である法然(ほうねん)の弟子である、安楽と住蓮が鎌倉時代の初めころに開基したお寺で、師である法然が開いた法然寺のすぐ近くにあります。

http://anrakuji-kyoto.com/

安楽寺は通常は一般非公開となっていますが、桜や紅葉、5月のつつじの時期の土日・祝日にだけ限定的に公開されています。お寺へ続く山門前の石段脇や境内のもみじが立派で、京都の紅葉のスポットとして有名なお寺となっています。

そんな安楽寺ですが普段は非公開であったり、定番のスポットである哲学の道の坂を東側に上った先という場所柄のためか、秋以外にはかなり穴場的。

初夏の青もみじを見に来る人も、まだ少なめで4月の桜や5月のつつじの時期には運が良ければ、境内の見事な青もみじが貸し切りで堪能できます。

また安楽寺は境内に「椛momiji」というカフェがあります。こちらのお店は飛騨高山の大工さんを招いて日本の伝統的な建築方法で建築したスペースで、お寺というより古民家カフェという雰囲気。

メニューも抹茶などの定番京都カフェといったラインナップのほかに、台湾カステラなど、お寺でいただくにしては、ちょっと変わったスイーツもラインナップされています。

大きく取られた窓からは中庭が見え、もみじなどの木々が風に揺れるようすを眺めながらお茶ができるのでお花見や新緑の哲学の道散策の際のお立ち寄りスポットにもオススメです。

松虫鈴虫寺という名前に潜む安楽寺のエピソード

ここまで青もみじや紅葉のスポットとして紹介した安楽寺には「松虫鈴虫寺」という、ちょっとユニークな別名があります。

この松虫と鈴虫というのは虫の名前ではなく人の名前で、鎌倉時代に後鳥羽上皇に仕えていた松虫姫と鈴虫姫という二人の女官の名前。

安楽寺-Wikipedia-
https://ja.wikipedia.org/wiki/安楽寺

美人でなおかつ優秀であった二人は後鳥羽上皇の寵愛を受けつつも、ほかの女官からの嫉妬にあっていて、その苦しさから解放されるために二人は出家を決意。松虫姫と鈴虫姫が後鳥羽上皇が留守の間に逃亡し、駆け込んだ先が安楽寺となっています。

安楽寺では最初は姫の出家を反対しますが熱意に負け出家を許してしまいます。そのことに後鳥羽上皇が激怒。姫たちに仏の教えを説いて出家させた安楽を斬首。

それにとどまらず師の法然や兄弟弟子である親鸞ら流罪として追放。この一連の事件は「建永の法難」と呼ばれ、安楽寺はその舞台となっています。

承元の法難-Wikipedia-
https://ja.wikipedia.org/wiki/承元の法難

鹿ケ谷カボチャ供養も有名

紅葉や松虫姫と鈴虫姫のエピソードで知られる安楽寺ですが、もう一つ有名なのがカボチャ供養。京都では冬の大根焚きなど季節ごとに特定の野菜を食べ健康を祈る風習がありますが、安楽寺のカボチャ供養もその一つ。

そんな安楽寺のカボチャ供養には鹿ケ谷カボチャと呼ばれる品種のカボチャを使うのですが、まず特徴的なのがカボチャの外見。

江戸時代に京都の東山に住んでいて農夫が、津軽からの旅行帰りの友人にカボチャの種を貰って鹿ケ谷の地に植えたところ、ひょうたんのような形のカボチャが誕生。土地の名前をとって鹿ケ谷カボチャと名付けられ京野菜に指定されています。

そして当時の住職である真空益随(しんくうえきずい)上人が霊告によって阿弥陀如来から「夏の土用の頃に、当地の鹿ヶ谷カボチャを振る舞えば中風にならない」というお告げを受けカボチャ供養の行事を開始。以降は供養日を7月25日にして現在まで220年以上続くも夏の京都の風物詩となっています。

※カボチャ供養については感染症対策のため、2020年と21年は中止。
2022年の開催も未定となっております。

このように安楽寺はカボチャと縁のあるお寺であり、境内にはカボチャモチーフの品や装飾もあります。

探してみるのも面白いですよ。

またカボチャ供養の際には、安楽寺が所蔵する宝物が公開されます。

その中には寺のエピソードである松虫姫鈴虫姫の出家の様子を描いた「剃髪図」や、絶世の美女である小野小町のが死んで朽ちて行く様子がつぶさに描かれた「九相図」など、珍しい宝物が見られる貴重な機会となっています。

安楽寺といえば、京都の中でも秋のイメージの強いお寺ではありますが、このように春から初夏にかけての見どころやイベントがたくさん。公式サイトで一般公開の日を確認してお出かけしてみましょう。

□安楽寺公式サイト
http://anrakuji-kyoto.com/

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【安楽寺へのアクセス】

市バスを「錦林車庫前」停留所で下車。
東へ向かい哲学の道を通り過ぎて一本山際に入った道に面しています。

【安楽寺 施設情報】

住所京都市左京区鹿ヶ谷御所ノ段町21
TEL075-771-5360
拝観時間9:30~16:30
アクセス市バス「錦林車庫前」下車徒歩約15分
拝観料500円
公式サイトhttp://anrakuji-kyoto.com/

ま・と・め!

京都の紅葉スポットとして穴場の安楽寺、青もみじも素晴らしくて運が良ければ独り占めも可能。
お寺の中にはカフェがあるので、哲学の道散策の休憩にもピッタリ。
安楽寺は承元の法難やカボチャ供養など歴史あるお寺の舞台。

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