チームラボ ボタニカルガーデン 大阪!待望の常設展で夜の長居公園がアート空間に大変身

大阪

美しい光と音を用いて幻想的な空間を作り出すことで人気のチームラボ。関西にとって待望となる常設展「チームラボ ボタニカルガーデン 大阪」が誕生しました。

舞台となるのは長居公園。総面積65.7haの広さを誇り1944年に誕生して以来、大阪市民に都会のオアシス的に親しまれていて、2022年に装いを一新した総合公園です。しかもチームラボ常設展としても貴重な屋外展示ということで注目が集まっています。

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長居公園内に常設展「チームラボ ボタニカルガーデン 大阪」が誕生

チームラボの常設展「チームラボ ボタニカルガーデン 大阪」が誕生したのは大阪市民の憩いの場所であり総面積65.7haの広さを誇る長居公園。春や夏には木陰で休み秋冬には日向をお散歩の定番コースとして大阪市民おなじみの公園で、2022年に大幅なリニューアルを実施。

元からあったプールやテニスコート、陸上競技場にくわえて、24時間利用可能なスケートボードパークや大阪の産業機械メーカー「ヤンマー」が手掛けるレストランなどが誕生しました。

リニューアルのコンセプトに「食・スポーツ・アート・学び」の4つのテーマを掲げ、その中のアート部門をアート集団のチームラボが担当しています。

チームラボでは公園内の植物園エリアの自然の中に共存させてもらっているというスタンスで作品を展示。自然の木々や動物などへの負担も少なく1000種類以上の植物に囲まれた空間に作品を配置し、夜のアート空間へと変貌させています。

風の音や水の音、虫の声、季節の移り変わりなども同時に楽しめる展示となっています。

「チームラボ ボタニカルガーデン 大阪」に行くには、まず公式サイトから日時指定チケットを購入。Osaka Metro御堂筋線の長居駅を下車して3番出口をから出て来場者は駅を東へ歩いて長居公園中央南側の長居植物園に向かいます。そこで受付を済ませ足を踏み出せばチームラボの世界が広がっています。

広大な敷地に広がるチームラボ ボタニカルガーデン 大阪

チームラボ《生命は連続する光 – ラクウショウ》©チームラボ

来場者がまず最初に目にするのが輝く木々。こちらのアート「生命は連続する光 – ラクウショウ 」は、一般的なイルミネーションのように光が規則的に点滅しているのではなく来場者の人の流れに反応します。

木々の近くを人が誰か通ると光が強く輝き音を奏で、その光と音は次の木、そのまた次の木へと連続的に伝播。これにより来場者は緩やかに他人の存在を感じる仕組みとなっています。

一般的なアート作品といえば目で見るだけの単一方向的で鑑賞するのが基本ですが、チームラボの展覧会では作品を手で触れて楽しんだり、人の存在を感じ反応するインタラクティブな仕組みを用意。

それによってチームラボの作品では他人こそが作品を輝かせるキーとなっているので、従来のアート展で感じていた「他者は自分の作品鑑賞の邪魔に感じる存在」という認識が変化し、他者への肯定感が自然と高まる仕組みがなされています。

林の中で光輝くOvoidたち

池に沿ったルートを歩いてたどり着く次のエリアがツバキ園。こちらの園全体が「ツバキ園の呼応する小宇宙 – 液化された光の色」という作品になっています。

園内にはOvoidという卵型のオブジェが無数に並んでいてOvoidは人が触れることで強く輝き音を発します。周辺のOvoidもそれに呼応し光と音を変化させ、さらに次のOvoidへとパターンを伝播。

光と音の伝播によって他者の存在が感じられるアートとなっています。

ツバキ園のOvoidには2つの種類あり、こちらは「ツバキ園の呼応する小宇宙 – 固形化された光の色」。先ほどのOvoidは液体のような淡い光だったのに対し、こちらは硬質な光のイメージ。

イメージの違いはあるものの光だからこそ可能な色のパターンで輝いており、中間地点に立って見比べてみるのもオススメです。

ツバキ園を抜けるとその先にはユーカリの森のエリアがあり「自立しつつも呼応する生命の森 – ユーカリ」というツバキ園より巨大で人が隠れてしまうサイズのOvoidが高密集で分布しています。

こちらも人が触れることによって色が変化するのですが、作品エリアに足を踏み入れると周りが見えないくらい視界一杯にOvoidという幻想的な世界。作品の一部に迷い込んだ没入感の強い作品となっています。

自身の存在がゆらぐような不思議な林の作品群

チームラボ《具象と抽象 – 二次林の入口》©チームラボ

卵型のオブジェOvoidの森を抜けると次に広がるのは「具象と抽象 – 二次林の入口」という林の中に緑色の光線のようなものが描かれる作品。

こちらの作品では人が中に立ち入ると周辺の木々に緑色の格子状の模様が描かれます。その直線的な光線のイメージは木々が本来持っている立体感を消失させ、自分が二次元の世界に迷い込んだような少し奇妙な感覚を覚える作品です。

不思議な感覚の緑の光に囲まれた林道を歩いていると、まるで筆で書かれた光の墨蹟が林の中に突然出現。こちらは「森に描かれる空書 – ワンストローク、二次林」という作品。

空書と呼ばれるチームラボ独自のテクノロジーで空間に書を描く作品となっています。この作品では光の筋は変化を続け交差し重なって書を描き続けます。1本の太い線が何もない場所に描かれるようすは不思議さと厳格さを感じる作品となっています。

チームラボ《森に憑依する炎 – 二次林》©チームラボ

そして空書の光の筋に沿って林をさらに進むと木々の中に現れる揺らめく炎。こちらは「森に憑依する炎 – 二次林 / Universe of Fire Particles in the Forest – Secondary Forest」という作品。

基本的に緑と黒で構成されている夜の森の中に突然現れる炎は息を飲むほど鮮やか。この木々の中に揺らめく炎は「Distributed Fire」というアプリを使えばスマートフォンに炎を灯して持って帰ることが可能。ほかの人のスマートフォンへと炎を灯すこともできます。

この伝播を繰り返すことで炎は世界中に分散させることが可能となり、人から人へと伝わり広まっていくまったく新しいタイプのアートとなっています。

池と野にゆらめく光のアート

炎の燃える不思議な林を抜けると次は光の野が広がります。こちらは「光色の草原 – カピラリス」という作品で、カピラリスというイネ科の植物が光り輝く野原となっていて、人が歩くと光が伝播する仕組み。

チームラボ《光色の草原 – カピラリス》©チームラボ

先ほどまでの林の中の閉じた空間と対照的な広がりのある場所に出てきて、吹き抜ける風や近くの池の噴水の音、風の音などが強く感じられます。

そして池の水面には、「大池に浮遊する呼応するランプ」というランプが浮かんでいます。ユラユラと揺れるランプが光と音色を伝播させるようすは幻想的。

この作品が浮かぶ池は蓮の花があり季節によって景色が変化するのも屋外常設展示ならではの楽しみ。季節を変えて足を運びたくなる工夫となっています。

そしてさらに池の奥へと進んで行くと現れるのが巨大な不思議なオブジェ。奇妙な渦が多数映し出されたこちらは「風の中の散逸する鳥の彫刻群」という作品です。

こちらの作品はなんとリアルタイムに作品周辺を飛んだ鳥の動きやそれに伴って生じたエネルギーを描く作品となっています。つまり作品に光を与えるのは鳥であり、鳥が飛来してこなければ、この作品は輝かずただのオブジェとなってしまいます。

48年間培われた長居植物園に広がる自然に集まる鳥たちの存在を証明するかのようなユニークな作品となっています。

季節によって変化するチームラボ ボタニカルガーデン 大阪

「チームラボ ボタニカルガーデン 大阪」では屋外での常設展示というメリットを最大限にいかし季節性を取り入れた作品を積極的に展開。ツバキ園やハスの池など通年展示の作品の周辺環境の季節の変化もありますが、季節の花をメインにした期間限定の作品も展示されています。

例えばこちらは「生命は闇に浮かぶまたたく光 – ヒマワリ」という夏の季節の花であるヒマワリを用いた作品。

暗い夜の中に咲く辺り一面のヒマワリ畑が舞台でヒマワリの花の部分だけをピンポイントで光が照らし、闇の黒の中にヒマワリの花がぽっかりと浮かぶ作品となっています。

こちらも近くに人が来ることで輝きが強くなり人の存在を感じられる作品であり、咲き誇るヒマワリの中を歩くことが可能で作品への没入感を体験することが可能です。

チームラボ《生命は闇に浮かぶまたたく光 – ヒマワリ》©チームラボ

「生命は闇に浮かぶまたたく光 – ヒマワリ」は2022年7月末のオープンからわずか1週間ほどという短い間だけ期間限定として展示された作品となっています。

このように「チームラボ ボタニカルガーデン 大阪」では季節ごとの展示期間の短い作品によって季節性を感じ、いつ訪れても何度でも新たな発見があって楽しめる展示となっています。

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【チームラボ ボタニカルガーデン 大阪へのアクセス】

大阪メトロ御堂筋線「長居」駅をおりて東へ向かい10分ほど歩いた場所にあります。

【チームラボ ボタニカルガーデン 大阪 施設情報】

住所大阪市東住吉区長居公園1-23
TEL06-6691-2500
開催時間19:00~21:45 ※開催時間はシーズンによって異なります。
アクセス大阪メトロ御堂筋線「長居」駅3番出口から徒歩約11分
定休日第2第4月曜日(月曜が休日の場合は翌日等変動あり)
公式サイトhttps://www.teamlab.art/jp/e/botanicalgarden/

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